蛍光の基本に関するガイド
蛍光の基礎と応用についてご覧いただけます。
蛍光色素と蛍光検出法は、多くの研究アプリケーションの中心的な存在です。 固定細胞や生細胞に対する多くのイメージング手法では、免疫蛍光染色や蛍光タンパク質を使用しています。 また、蛍光を用いた手法は、フローサイトメトリー、ELISA、ウェスタンブロッティング、免疫組織化学染色(IHC)、免疫細胞化学染色(ICC)など、ラボで行う多くの一般的なアッセイでも使用できます。
蛍光検出法は高感度で定量分析であることのほか、ラボにあるレーザー、光学フィルター、蛍光色素を用いて多重分析を行うことができるなど、他の分析法にはないメリットがいくつかあります。
このガイドでは、研究における蛍光の使用方法について理解を深めていただき、実験に適した蛍光色素および蛍光タンパク質の選択性について説明します。 蛍光とその仕組みについての基本をご紹介し、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)や時間分解蛍光法(TRF)など、蛍光を用いたより高度な技術について取り上げます。 最後に、蛍光色素、タンデム色素、蛍光タンパク質など、蛍光を用いた実験に必須の試薬についてご説明します。
蛍光とは?
蛍光とは、蛍光色素と呼ばれる化合物が特定の波長のエネルギーを吸収し、励起したときに検出される光のシグナルです。 励起した蛍光色素はその後、緩和して基底状態に戻る際に、より波長の長い光を放出します。
蛍光には3段階のプロセスがあります(図1に詳述)。 第1ステップ(1)では、レーザー光(電子波)を光学フィルターに通過させて、分子固有の励起波長と一致させた特定波長の光を生成し、蛍光色素に照射します。 この光は、分子内の電子が基底状態(Gs)から励起状態(Es)に上がるのに必要な量のエネルギーを提供します。 第2ステップ(2)では、電子が光を吸収し、励起状態に達します。
最終ステップ(3)では、電子は励起された電子状態の中で最も低い振動状態まで振動緩和を受け、その後基底状態まで緩和されます。 電子が基底状態に戻る際に、エネルギーがフォトンの形で放出されます。 放出されるエネルギーの量とその結果放出されるフォトンの波長は蛍光色素に固有のものであり、これにより蛍光の色と固有のスペクトルが決まります。 電子が振動緩和を受け、蛍光の前にエネルギーを熱として放出するため、放出される光の波長は励起光よりも長くなります。 励起波長と蛍光波長の差をストークスシフトと呼びます。
図1. 蛍光イベントの3つの段階
蛍光チャート – 完全ガイド
当社では新しい蛍光色素チャートをまとめており、複数の蛍光色素を選択する必要がある場合にもプロセスを迅速かつ簡単に行うことができるようにしております。 最も一般的に使用されている30種類の蛍光色素の励起・蛍光スペクトルを並べて掲載し、一般的な機器レーザーとフィルターに関する情報がチャート全体にわたって示されているため、視覚的に容易に把握できます。 また、プロセスに沿ったstep-by-stepガイドも含まれています。