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Direct vs indirect immunofluorescence

免疫蛍光染色における、直接法と間接法の比較


蛍光標識抗体を用いたイメージング、免疫蛍光染色(Immunofluorescence; IF)で美しい画像が得るために最も重要なのは、良い抗体を使用することです*1。そしてまた重要なことは、適切な蛍光色素*2 を適切な手法で使用するということです。その手法には大きく分けて、直接法(Direct)と間接法(Indirect)の二種類があります。

  • 直接法:抗体として、ターゲットに対する抗体一種類を用いる。その抗体は蛍光色素で標識されている(直接標識一次抗体)。
  • 間接法:抗体として、ターゲットに対する抗体(一次抗体)と、その一次抗体に反応する二次抗体の、二種類を用いる。二次抗体が蛍光色素で標識されている(標識二次抗体)。




二つの手法それぞれに、特徴、長所、短所があります。適切な手法を選択する手助けとするために、それぞれをまとめました。


直接法間接法
操作時間間接法よりも短い。一次抗体の反応時間に加え、二次抗体の反応時間がかかる。
費用二次抗体の費用がかからない。一般的に標識一次抗体はやや値段が高いが、未標識の一次抗体と標識二次抗体の合計よりは費用が抑えられることが多い。一次抗体に加え標識二次抗体の費用がかかる。ただし標識二次抗体は、同一のホスト動物種の別の一次抗体でも使用でき、経済的。
実験の煩雑さ一次抗体反応のみが必要であり、間接法よりもステップが少なく、操作が単純である。一次抗体反応に加え、二次抗体反応の操作も必要となる。また複数の抗体を用いる多重染色の場合、一次抗体のホスト動物を違うものに変え、それぞれに対する二次抗体を用意する必要があり、抗体の選択が煩雑である。
抗体の入手市販されている標識一次抗体の種類は多いとは言えない。市販されていない場合、自身で標識をしなければならない*3市販されている標識二次抗体の種類は多く、ほとんどの場合入手に問題はない。標識二次抗体は同一のホスト動物種の別の一次抗体でも使用できる。
感度間接法で見られるような増幅は起こらない。二次抗体の種類と操作方法によってはシグナルが増幅することがあり、その場合は直接法よりも高い。
交差反応間接法よりは、考慮する必要性は低い。二次抗体は、一次抗体やサンプルに対して、交差反応や非特異反応が起きやすい*4
バックグラウンド間接法に比べると低い。一次抗体やサンプルに対する交差反応や非特異反応によって、直接法よりも高くなりやすい。


以上から、次のことが言えます。

1.もし標識一次抗体が入手できるようであれば、間接法よりも直接法のメリットの方が多い。

2.特に複数の抗体を用いる多重染色の場合は、直接法が断然有利。

3.ただし抗体の入手のしやすさ、感度、費用など、間接法が有利な点も多い。


なお直接法と間接法のメリット、デメリットは免疫蛍光染色に限らず、フローサイトメトリー、ELISA、免疫組織染色などの他のアプリケーションにおいても当てはまります。ご自分の実験法や、その実験を行なう頻度などを考慮し、どちらの方法にするかを選択してください。



*1 ウサギ・モノクローナル抗体 RabMAb® をお勧めします。

*2 Alexa Fluor® をお勧めします。

*3 Antibody Conjugation Kit をお勧めします。

*4 解決法のひとつとして、Pre-adsorbed(血清吸着済み)二次抗体の使用があります。


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