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抗体(イムノグロブリン)分子は二つの領域、Fab と Fc から構成されています。Fc はマクロファージ、樹状細胞、好中球、NK 細胞、B 細胞などの血球細胞表面上の Fc レセプターと結合するため、こうした細胞がサンプルであった場合、一次抗体の Fc 領域がサンプルに非特異的に結合する可能性があります。F(ab) または F(ab')2 フラグメント製品は抗体分子から Fc 領域を除いたものですので、このような非特異的な結合を避けることができます。
分子量約 50kDaの F(ab) は、イムノグロブリンタンパク質をタンパク質分解酵素パパインで処理することによって得られます。一方 F(ab) がジスルフィド結合(–S-S- 結合)でつながり 2 価になった分子量約 11 kDaの F(ab')2 は、タンパク質分解酵素ペプシンで処理することによって得られます。パパインとペプシンの違いは、その切断部位がジスルフィド結合のあるヒンジ部分より Fab 側にあるか Fc 側にあるかという点にあります。
F(ab) とは抗体結合部位が 1 つの抗原結合部位を持つ 1 価の分子で、 F(ab')2 は 2 つの抗原結合部位を持つ 2 価の分子であるという違いはありますが、その特徴と使い方はほぼ同じです。しかし以下の点についてはご留意ください。
※ 例えばマウスの組織をマウスの一次抗体で免疫染色する場合、一次抗体を反応させる前に抗マウス IgG-F(ab) で前処理して内在性 マウス IgG をブロックしておくと、二次抗体は内在性抗体 IgG とは反応しにくくなります。
下の図もご参照ください。