ELISA キットとアッセイ・キットのための組織・細胞サンプル調製法

​​適切なサンプル調製が、ELISA キットおよびアッセイ・キットを用いた実験がうまくいく鍵となります。

​​​​​​​​​​​​​​組織・細胞ライゼートを ELISA キットアッセイ・キット(活性測定キット)で測定するためには、溶解操作が必要となります。以下はアブカムが推奨するその操作法です。

ELISA キット用溶解バッファーの調製

溶解バッファーがキットに含まれている場合はそれを使用します。含まれていない場合は、プロテアーゼ阻害剤およびバナジン酸ナトリウムを添加した RIPA バッファーを使用します。RIPA バッファーは 10X RIPA Buffer(ab156034)を使用するか、または後述の組成を元に調製してください。

アッセイ・キット用溶解バッファーの調製

溶解バッファーがキットに含まれている場合はそれを使用します。含まれていない場合は、1. キット内に含まれているアッセイ・バッファー、2. NP-40 を終濃度 0.5 %(v/v)となるように添加した PBS、3. RIPA バッファー、などを用います。ただし 2 と 3 を用いる場合には、それらバッファーがアッセイ系に影響しないことを、予め確認しておく必要があります。特に RIPA バッファーに含まれる SDS は、酵素など生理活性を有する多くのタンパク質の活性を阻害しますので、注意が必要です。RIPA バッファーは 10X RIPA Buffer(ab156034)を使用するか、または下記の組成を元に自身で調製してください。

なお ELISA キット用と同様、溶解バッファーにはプロテアーゼ阻害剤およびバナジン酸ナトリウムを添加しますが、プロテアーゼ活性を測定するキットでは添加しません。


RIPA バッファーの組成

  • 150 mM 塩化ナトリウム
  • 1.0 % NP-40 または 1.0 % Triton X-100
  • 0.5 % デオキシコール酸ナトリウム
  • 0.1 % SDS
  • 50 mM Tris(pH 8.0)


組織からのサンプル調製

次の手順で行います。

  1. 採取直後の新鮮な組織か、採取後ドライアイスで瞬間凍結し、-80 °C で保存していた組織をサンプルとして用いる。ドライアイス上でその組織を冷却しながら外科用メスで数グラム程度切り出し、5 mL チューブに移し替える。そしてチューブ内でメスを用いてさらに小さく切り刻む。
  2. 氷上で 1.5 mL ホモジナイズ用チューブ(ガラス・ビーズを含む BeadBeater tube など)に組織を 0.05 - 0.5 g 移し替える。次いで冷却した溶解バッファーでチューブを満たす。
  3. ホモジナイズ用チューブ内でサンプルを 90 秒破砕し、再び氷上に置く。
  4. 組織が完全に破砕されるまで、3 を繰り返す。
  5. 4 ℃ 10 分、最高速で遠心する。
  6. 上清を集める。すぐに使用する場合はアッセイの開始まで氷上に置く。すぐに使用しない場合は瞬間凍結して -80 °C で保存する。
  7. BCA 法などでタンパク質濃度を定量する。その際、ネガティブ・コントロールとして溶解バッファーを置くこと。

培養細胞からのサンプル調製

  1. 集めた細胞をすぐに遠心した後の沈殿(細胞ペレット)か、それをドライアイスで瞬間凍結し、-80 °C で保存していたものをサンプルとして用いる。
  2. 沈殿を 50 - 100 μL、あるいはそれ以上の量の溶解バッファーで再懸濁し、10 分間氷上に静置する。
  3. 氷を入れた冷水中で超音波処理を行う。処理は 30 秒破砕-10 秒静置-10 秒破砕の 50 秒サイクルを 3 回繰り返す。
  4. 氷を入れた冷水で満たした水浴中に 1 分間静置する。
  5. 3 の超音波処理を再度繰り返す。
  6. 4 ℃ 10 分、最高速で遠心する。
  7. 上清を集める。すぐに使用する場合はアッセイの開始まで氷上に置く。すぐに使用しない場合は瞬間凍結して -80 °C で保存する。
  8. BCA 法などでタンパク質濃度を定量する。その際、ネガティブ・コントロールとして溶解バッファーを置くこと。

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