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抗体製品は、ウエスタン・ブロッティング(WB)、免疫組織化学染色(IHC)、免疫蛍光細胞染色(ICC)など様々なアプリケーションで、使用すること ができるかどうかが試験され、その結果が「適用」としてデータシートやウェブサイトに記載されています。しかしながら厳密に言うとそれぞれのアプリケー ションによって、その試験のやりやすさなどの特性は異なります。また結果の解釈に注意が必要な場合があります。このようなアプリケーションごとの特性や注意点を理解することで、抗体を用いた実験から得られた結果をより正しく解釈することができると思います。
抗体のアプリケーション試験法の特性と問題点
アプリケーション | メリット(特性) | デメリット(注意点) |
ELISA |
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ウエスタン・ブロッティング(WB) |
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免疫組織染色(IHC)および免疫細胞染色(ICC) |
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フローサイトメトリー |
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タンパク質アレイ/ペプチド・アレイ |
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siRNA ノックダウン |
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質量分析(MS) |
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ノックアウト(KO)マウス |
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抗体を用いた実験の条件を検討する際には、その実験(アプリケーション)に適した抗体製品を選択することが重要です。こうした情報はその製品のデータシートやウェブサイトで得ることができますが、さらに以下のような点にも注意してください。
1. ポジティブ・コントロールおよびネガティブ・コントロール
使用した抗体の反応が特異的であり、間違いのないものであることを示すためには、ポジティブ・コントロールとネガティブ・コントロールの両方との反応性を確認する必要があります。言うまでもないことですが、ポジティブ・コントロールはターゲット・タンパク質が確実に含まれるサンプル(例えばターゲット・タンパク質が確実に発現している細胞)で、ネガティブ・コントロールはターゲット・タンパク質が含まれないサンプル(例えばターゲット・タンパク質を全く発現していない細胞)です。このようなサンプルや細胞に関する情報は、論文やオンラインのタンパク質データベースなどに豊富にあります。また各抗体製品のデータシートやウェブサイトに記載されている場合もありますのでご確認ください。
抗体によっては、ターゲット・タンパク質が変性を受けることで反応できなくなるものもありますので、それに考慮したサンプルの調製が必要です。例えば、未変性状態のタンパク質のみを認識する抗体を用いてウエスタン・ブロッティングを行う場合の電気泳動は、サンプルを変性させない非変性電気泳動である必要があります。
ウエスタン・ブロッティングのサンプル調製ガイドはこちら(英語)
ELISA のサンプル調製ガイドはこちら
2. 性能試験プロトコールの確認
抗体を用いて行う実験において最良の結果を得るためには、温度や反応温度などの実験条件を、性能試験の条件とできるだけ同じにした上で、希釈倍率、ブロッキング条件、還元・非還元などの条件を、それぞれ個別に設定してください。
3. バッファーの選択
抗体を用いた実験におけるバッファーは、PBS か TBS のどちらかであることが多いと思います。アプリケーションによって最適なバッファーが異なりますし、また抗体によっては pH の変化によって反応性が変化するものもありますのでご注意ください。
ウエスタン・ブロッティングのバッファー・プロトコールはこちら(英語)
抗体の保存ガイドはこちら