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細胞毒性アッセイ(Cytotoxicity assay)には細胞膜の損傷を検出する方法と、細胞質内の代謝や酵素活性を調べる方法がありますが、ここでは前者について説明します。後者についてはこちらをご覧ください。
細胞毒性によって細胞膜が損傷を受けると、細胞質内の酵素が細胞外に漏出します。その酵素の活性を測定することによって細胞毒性の程度を推定します。用いられる最も一般的な酵素は乳酸デヒドロゲナーゼ(Lactate dehydrogenase; LDH)であり、他にアデニル酸キナーゼ(Adenylate kinase; AK)などがあります。
アッセイ | 測定 | 特色 | キット |
乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH) | プレートリーダー | LDH による乳酸の酸化反応に伴う呈色反応や蛍光物質(Ex/Em 535/587 nm)の誘導を検出する。 | |
アデニル酸キナーゼ(AK) | AK による ADP から ATP への変換に伴うルシフェラーゼの発光を検出する。ただし AK の活性は LDH ほど持続的ではない。 |
膜不透過性蛍光色素はその名の通り通常は細胞膜を透過しませんが、細胞毒性によって細胞膜が損傷を受けると細胞膜を透過するようになります。ここで用いられる色素は主に DNA 染色色素です。これまではヨウ化プロピジウム(Propidium Iodide; PI)が広く使用されてきましたが、その広い発光スペクトルや生細胞への結合性の強さが敬遠され、最近では DRAQ7™ や 7-AAD といった新しい色素がよく用いられるようになってきました。
アッセイ | 測定 | 特色 | キット |
DRAQ7TM | フローサイトメーター、蛍光顕微鏡 | DNA を染色。Ex/Em 633 & 647/665–800 nm。 | |
7-AAD | DNA 染色。Ex/Em 488/647 nm。 | ||
ヨウ化プロピジウム(PI) | DNA 染色。Ex/Em 536/617 nm。時間の経過とともに細胞から流出するので注意が必要。 | ||
エチジウム・ホモダイマー-1 | DNA 染色。Ex/Em 528/617。 | ||
トリパン・ブルー | 顕微鏡 | 非蛍光染色。血球計算盤と共に使用する古典的な細胞生存率アッセイ。簡便であり、サンプル数が少ない場合に最適。こちらを参照。 |
アミン反応性色素(Amine-reactive dyes)は、細胞表面上のアミンに結合することによって生細胞を弱く染色し、細胞膜に損傷を受けた細胞の細胞内アミンと反応することによって死細胞を強く染色します。したがって生細胞と死細胞は、蛍光強度のレベルによって区別します。
アッセイ | 測定 | 特色 | キット |
アミン反応性色素 | フローサイトメーター | Ex/Em 410/450 nm Ex/Em 408/512 nm Ex/Em 398/550 nm Ex/Em 353/442 nm Ex/Em 498/521 nm Ex/Em 547/573 nm Ex/Em 583/603 nm Ex/Em 649/660 nm 固定処理にも適応する。 |
複数の色素を組み合わせた方法で、キット製品としてアブカムから販売されています。例えば、死細胞を標識するエチジウム・ホモダイマー(Ethidium homodimer)と生細胞を染色する、エステラーゼ(Esterase)による切断によって生ずる色素を組み合わせたキット Live and Dead Cell Assay(ab115347)や、死細胞の DNA を染色する色素と生細胞用を染色するエステラーゼ切断色素を組み合わせたキット Cell Viability Assay Kit(ab112121)です。
エステラーゼ切断色素についてはこちらもご参照ください。
下記についてもご参照ください
細胞生存アッセイ(Cell viability assays)
細胞内の代謝能や酵素活性を測定することによって、細胞集団中における生存細胞の割合を推定するアッセイです。MTT アッセイ、ミトコンドリア膜電位依存的色素アッセイ、ATP アッセイなどがあります。
細胞増殖アッセイと細胞周期アッセイ(Cell proliferation assays and cell cycle assays)
細胞集団の成長速度のモニターや娘細胞の検出、また分裂細胞集団における細胞の状態を解析することもできます。BrdU などのヌクレオシド・アナログを用いる方法、PI などの DNA 染色色素を用いる方法、Ki67 などのタンパク質マーカーを検出する方法などがあります。
アポトーシス・アッセイ(Apoptosis assays)
活性化マーカーの種類とタイミングを検出することによって、アポトーシス細胞が死に至る過程を調べることができます。アネキシン V 結合アッセイ、DNA の凝集および断片化の検出、活性化カスパーゼの検出など、さまざまな方法があります。
細胞代謝アッセイ(Cellular metabolism assays)
代謝関連酵素の活性、代謝産物の定量などを、生細胞、細胞ライゼート、生体液などをサンプルとし、プレートリーダー、顕微鏡、フローサイトメーターなどで簡単に測定できるアッセイです。
酸化ストレス関連アッセイ(Assays for ROS, oxidative stress and antioxidants)
活性酸素種(ROS)の定量、ROS 誘導タンパク質修飾の検出、抗酸化能の測定といった、酸化ストレスに関連するアッセイです。