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細胞生存アッセイ(Cell viability assays)は、細胞内の代謝能や酵素活性を測定することによって、細胞集団中におけるの生存細胞の割合を推定します。
基本的な製品としては、MTS、レサズリン、TMRE、カルセイン・バイオレット、ATP ルミネセンスなどがあります。
この他に細胞毒性、すなわち細胞集団中の死細胞または損傷した細胞の数を測定することによって、間接的に細胞生存率を測定する方法があります。LDH 酵素漏出アッセイなどの損傷細胞膜の検出アッセイや、7-AAD などの膜不透過性色素についてもご紹介します。
アネキシン V アッセイ、TUNEL 法などのアポトーシス・アッセイや、色素希釈法、BrdU / EdU の取り込み、DNA 染色色素などを用いる細胞増殖/細胞周期アッセイもよく利用されます。
MTT などのテトラゾリウム(Tetrazolium)化合物による細胞生存アッセイは、細胞内の各種脱水素酵素(Dehydrogenases)の活性依存的に形成される有色ホルマザン(colored Formazan)を、吸光度によって検出・測定します。また、ミトコンドリア呼吸鎖からの電子受容によりレサズリン(Resazurin)の還元によって生じた蛍光レゾルフィン(fluorescent Resorufin)を検出する測定法もあります。
テトラゾリウム化合物
アッセイ | 測定機器 | 特性 | キット |
MTT | プレートリーダー | シンプルなプロトコールではあるが、形成される色素が不溶性なので可溶化のステップが必要。 | |
MTS | 現在最もポピュラーな方法。可溶化のステップは不要。 | ||
WST-1 | MTT、XTT、MTS などよりも高感度。可溶化のステップは不要。 | ||
Cell Counting Kit-8/CCK-8/ WST-8 | |||
XTT |
レサズリン化合物
レサズリンは ThermoFisher 社の alamarBlue® に相当します。
アッセイ | 測定機器 | 特性 | キット |
レサズリン | プレートリーダー、 | 比色または蛍光(Ex/Em 535–560/560–615)で測定する。洗浄ステップ不要。蛍光の場合、他のアッセイと組み合わせることも可能。 |
ミトコンドリアが傷害を受けるとミトコンドリアの膜電位が消失します。ミトコンドリア膜電位依存的にミトコンドリア膜に蓄積する色素(Mitochondrial membrane potential-dependent dyes)を利用してその傷害を感知し、生存細胞を同定します。この膜電位の消失の現象は、アポトーシス細胞の検出・解析においても利用されます。
アッセイ | 測定機器 | 特性 | キット |
TMRE/TMRM | プレートリーダー、 | アブカムで最もポピュラーなミトコンドリア膜電位依存的色素。Ex/Em 549/575 nm。固定処理によりミトコンドリアから流出する。 | |
JC-1/JC-10 | JC-1(Ex/Em 530/530–570)および JC-10(Ex/Em 590/520–570)は高濃度では赤色の凝集体を形成するが、膜電位が失われると凝集が解け、緑色になる。JC-10 は JC-1 よりも溶解性が高い。固定処理によりミトコンドリアから流出する。 | ||
Mitotracker Red | Ex/Em 579 /599。固定処理しても流出しない。 | ||
Rhodamine 123 | Ex/Em 507/529。固定処理によりミトコンドリアから流出する。 | ||
MitoNIR | プレートリーダー、 | Ex/Em 635/660. | |
MitoOrange | Ex/Em 540/590. |
カルセイン(Calcein)およびその近縁化合物は疎水性で容易に細胞内に浸透しますが、生細胞内では加水分解酵素である各種エステラーゼ(Esterases)により切断され、親水性の蛍光物質を生じます。この反応を利用して生細胞を検出します。
アッセイ | 測定機器 | 特性 | キット |
Calcein AM | プレートリーダー、顕微鏡、 | Ex/Em 495/515 nm | |
Calcein violet AM | プレートリーダー、顕微鏡、 | Ex/Em 405/460 nm | |
Esterase-cleaved blue | プレートリーダー | Ex/Em 360/450 nm | |
Esterase-cleaved green | プレートリーダー、顕微鏡 | Ex/Em 490/520 nm | |
Esterase-cleaved near IR | プレートリーダー | Ex/Em 633/660 nm |
細胞の活動に必須である物質 ATP 量と生細胞数はほぼ比例するという原理を利用した、ATP 量の測定アッセイです。細胞膜透過化剤を用いて ATP を放出させた上で ATP 依存性ルシフェラーゼ(ATP-dependent luciferase)による化学発光を利用する方法と、ATP によるグリセロールのリン酸化とそれに伴う呈色/蛍光を利用する方法があります。
アッセイ | 測定機器 | 特性 | キット |
Luminescence ATP assay | 化学発光プレートリーダー(ルミノメーター) | 洗浄ステップ不要。 | |
Luminescence ADP/ATP assay | ADP を ATP に変換した上で、ADP/ATP の総量を測定することができる。洗浄ステップ不要。 | ||
ATP phosphorylation assay | プレートリーダー | 細胞ライゼートや血清など液体をサンプルとする。呈色(570 nm)でも蛍光(Ex/Em 535/587)でも検出可能だが、蛍光の方が感度は高い。洗浄ステップ不要。 |
酸素消費速度(oxygen consumption rate; OCR)は細胞代謝の活性度を反映します。併せて細胞内酸素レベル(intracellular oxygen level)や解糖活性(glycolysis activity)を測定することにより、より詳細な解析が可能となります。具体的な測定例などについてはこちらをご参照ください。
アッセイ | 測定機器 | 特性 | キット |
細胞外酸素消費 | プレートリーダー | 呼吸により酸素濃度が下がると蛍光色素(Ex/Em 380/650)のシグナル強度が強まる。特別な測定機器は必要ない。洗浄ステップ不要。 | |
細胞内酸素消費 | 細胞内の酸素によりクエンチングされている蛍光色素(Ex/Em 340/642)のシグナル強度が、酸素の消費により高まる。洗浄ステップ不要。 | ||
解糖活性 | 乳酸が生産され、細胞外酸性化を引き起こし、色素の蛍光を増加させる(Ex/Em 340-380/615)。洗浄ステップ不要。 |
下記についてもご参照ください
細胞毒性アッセイ(Cytotoxicity assays)
細胞膜の損傷を検出することによって細胞毒性を調べるアッセイです。LDH などの漏出酵素の検出、膜不透過性色素による染色などの方法があります。
細胞増殖アッセイと細胞周期アッセイ(Cell proliferation assays and cell cycle assays)
細胞集団の成長速度のモニターや娘細胞の検出、また分裂細胞集団における細胞の状態を解析することもできます。BrdU などのヌクレオシド・アナログを用いる方法、PI などの DNA 染色色素を用いる方法、Ki67 などのタンパク質マーカーを検出する方法などがあります。
アポトーシス・アッセイ(Apoptosis assays)
活性化マーカーの種類とタイミングを検出することによって、アポトーシス細胞が死に至る過程を調べることができます。アネキシン V 結合アッセイ、DNA の凝集および断片化の検出、活性化カスパーゼの検出など、さまざまな方法があります。
細胞代謝アッセイ(Cellular metabolism assays)
代謝関連酵素の活性、代謝産物の定量などを、生細胞、細胞ライゼート、生体液などをサンプルとし、プレートリーダー、顕微鏡、フローサイトメーターなどで簡単に測定できるアッセイです。
酸化ストレス関連アッセイ(Assays for ROS, oxidative stress and antioxidants)
活性酸素種(ROS)の定量、ROS 誘導タンパク質修飾の検出、抗酸化能の測定といった、酸化ストレスに関連するアッセイです。