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細胞増殖アッセイ(Cell proliferation assays)と細胞周期アッセイ(Cell cycle assay)を用いると、
細胞集団の成長速度のモニターや娘細胞の検出を行うことができます。また細胞集団における細胞の
状態を解析することもできます。
細胞分裂に伴う DNA 合成において、ヌクレオシド・アナログ(Nucleoside analogs)を取り込ませ、
そのアナログを検出する方法です。用いられる代表的なアナログとしてはブロモデオキシウリジン
(5-Bromo-2'-deoxyuridine; BrdU)とエチニルデオキシウリジン(5-Ethynyl-2'-deoxyuridine; EdU)
があります。実績は歴史の長い BrdU の方が豊富です(プロトコールはこちらをご覧ください)。
ただし BrdU の検出は特異的抗体を用いるのに対し、EdU の検出は蛍光色素やビオチン-ストレプトア
ビジン-HRP を用いることができるため、プロトコールをシンプルにすることができ、別のターゲット
に対する抗体を用いた多重染色も容易です。
アッセイ | 測定機器 | キット |
EdU | 顕微鏡、フローサイトメーター、プレートリーダー | |
BrdU | 顕微鏡、フローサイトメーター、プレートリーダー |
色素の結合の程度から細胞集団中の DNA 含量を測定し、細胞周期の状態を調べる方法で、フローサイト
メーターがよく使用されます。最も古典的で広く用いられてきたのはヨウ化プロピジウム(Propidium iodide; PI)
ですが、アブカムを含め各社からさまざまな色素が販売されています。
色素 | 測定機器 | 特性 | キット |
ヨウ化プロピジウム(PI) | フローサイトメーター | Ex/Em 536/617 nm | |
Nuclear Green CCS1 | Ex/Em 490/525 nm | ||
Nuclear Red CCS1 | Ex/Em 490/620 nm | ||
DRAQ5TM | Ex/Em 633 & 647/665–800 nm | ||
DAPI | Ex/Em 358/461 | ||
Hoechst 33342 | Ex/Em 350/461 | ||
Hoechst 33258 | Ex/Em 350/461 | ||
7-AAD | Ex/Em 488/647 nm |
このアッセイで用いられる色素で一度細胞を染色すると、この細胞(親細胞)が分裂することによって生じた
娘細胞が親細胞の色素の半分を受け取り、このようにしてこの色素が複数世代にわたって細胞内に保持されます。
その結果、フローサイトメーターなどで細胞内の色素量を測定すると、その細胞の親細胞からの世代を推定する
ことができます。最も長く使用され手法が確立されている色素は、カルボキシフルオレセイン・スクシンイミジル
・エステル(Carboxyfluorescein succinimidyl ester; CFSE)です。
アッセイ | 測定機器 | 特性 | キット |
CFSE | フローサイトメーター | Ex/Em 492/517 nm. | |
CytoLabel Blue | フローサイトメーター、顕微鏡 | Ex/Em 403/454 nm | |
CytoLabel Green | Ex/Em 511/525 nm | ||
CytoLabel Red | Ex/Em 628/643 nm | ||
CytoLabel Orange | Ex/Em 542/556 nm |
増殖細胞で特異的に発現し、非増殖細胞では存在しないタンパク質マーカー(protein markers)を、
特異的抗体などで検出する方法です。このようなタンパク質マーカーには PCNA、Ki67、MCM-2 など
があります。詳しくはこちらをご参照ください。Ki67 についてはこちらもご参照ください。
古典的な方法であり、ハイスループットで行うことは困難ですが、増殖細胞の目視や機器などによる
カウントも行なわれます。こちらもご参照ください。
老化細胞(senescent cells)においては内在性リソソーム β-ガラクトシダーゼ
(endogenous lysosomal beta-galactosidase; SA-β-gal)の過剰発現および蓄積が認められることから、
その検出には β-gal 活性の測定および可視化が行われます。
アッセイ | 測定 | キット |
β-gal | 顕微鏡、プレートリーダー |
細胞増殖はこれまで述べた方法の他、ミトコンドリア膜電位アッセイ、エステラーゼ切断色素を用いた
アッセイ、ATP アッセイなどの、各種細胞生存アッセイ(Cell viability assays)を用いて解析すること
もできます。これらのアッセイについてはこちらをご覧ください。
下記についてもご参照ください
細胞生存アッセイ(Cell viability assays)
細胞内の代謝能や酵素活性を測定することによって、細胞集団中における生存細胞の割合を推定する
アッセイです。MTT アッセイ、ミトコンドリア膜電位依存的色素アッセイ、ATP アッセイなどがあります。
細胞毒性アッセイ(Cytotoxicity assays)
細胞膜の損傷を検出することによって細胞毒性を調べるアッセイです。LDH などの漏出酵素の検出、
膜不透過性色素による染色などの方法があります。
アポトーシス・アッセイ(Apoptosis assays)
活性化マーカーの種類とタイミングを検出することによって、アポトーシス細胞が死に至る過程を調べるこ
とができます。アネキシン V 結合アッセイ、DNA の凝集および断片化の検出、活性化カスパーゼの検出など、
さまざまな方法があります。
細胞代謝アッセイ(Cellular metabolism assays)
代謝関連酵素の活性、代謝産物の定量などを、生細胞、細胞ライゼート、生体液などをサンプルとし、プレ
ートリーダー、顕微鏡、フローサイトメーターなどで簡単に測定できるアッセイです。
酸化ストレス関連アッセイ(Assays for ROS, oxidative stress and antioxidants)
活性酸素種(ROS)の定量、ROS 誘導タンパク質修飾の検出、抗酸化能の測定といった、酸化ストレスに関連
するアッセイです。