Scientist of the month: John Gurdon

Professor Sir John Gurdon took some time away from his busy schedule to tell us about his current research interests and thoughts on the future of epigenetics research. 

経歴

Professor Sir John Gurdon

2012 年のノーベル生理学・医学賞を山中伸弥教授と共同受賞したことで日本でもよく知られている John Gurdon 博士に自身の研究テーマと、エピジェネティクス研究の今後の展望についてお話を伺いました。


John Gurdon 博士はオックスフォード大学で動物学を学び、アフリカツメガエルにおける核移植に関する研究で博士号を取得しました。その後、ポスドクとしてアメリカ・カリフォルニア工科大学で 1年間研究を行った後、再びオクスフォード大学へ戻り、発生学の講師の職に就きました。

1971 年、博士はケンブリッジにある Molecular Biology Laboratory で両生類に関する発生生物学の研究をスタートし、1983 年、ケンブリッジ大学の細胞生物学の教授、John Humphrey Plummer の研究室へ異動しました。その後 Ron Laskey 博士と共に、ケンブリッジ大学内に Cancer Research Campaign Unit of Molecular Embryology を設立し、2002 年まで所長を務めました。

博士のメインの研究テーマはアフリカツメガエルの核移植です。mRNA マイクロインジェクションの手法を用い、モルフォゲン勾配への応答メカニズムの研究に取り組みました。近年の成果としては、アフリカツメガエルの卵母細胞および卵における核のリプログラミングのメカニズムの解明が挙げられます。

博士は 1995 年から 2002 年まではケンブリッジにあるモードリン・カレッジの学長を務めました。これまで多くの賞を受賞していますが、アルバート・ラスカー基礎医学研究賞および 2012 年のノーベル生理学・医学賞の受賞は、記憶に新しいところです。

インタビュー

科学に対する情熱を持ったきっかけは何ですか?

幼少期、両親や親戚に自然豊かな環境によく連れて行かれ、さまざまな植物や昆虫を持ち帰っては家で育てていました。生物というものはそれぞれの種類で違うのだ、ということをそこで学んだことが、きっかけだったと思います。

博士の研究室で力を入れている研究テーマは何ですか?

私の研究室では細胞のリプログラミングに対する抵抗性の解明に取り組んでいます。これを解明することにより、より効率的に体細胞をリプログラムすることが可能となります。リプログラミング試験のために準備する細胞を減らすことができるという実験上のメリットもあります。

Epigenetic repropramming に注目された理由は何ですか?

研究を進めていくにつれて、細胞のリプログラミングが非常に重要であることが明確になってきたので、リプログラミングに関わるエピジェネティクスな現象におのずと注目するようになりました。

エピジェネティクスに関する研究は、今後どのように進むと考えていますか? また、次の大きなブレークスルーは何だとお考えですか?

どれくらいの頻度でエピジェネティクスな変化は起こるのか、という大きな疑問が残っています。その変化は日常的に起こっているのか、それとも細胞分化の安定性のために必要なときだけ起こっているのか、という疑問です。

博士の次の目標は何ですか?

残りの研究人生を、核のリプログラミング機構の解明に費やしたいと思っています。

ノーベル賞を受賞したことは、自身の研究者人生にとってどのような意味がありましたか?

ノーベル賞をはじめとした数々の賞をいただけたことは、本当に光栄なことです。これまでずっと研究に取り組むことができたことに対し、心から感謝しています。

これから研究の世界に入る方々にアドバイスをお願いします。

解決が非常に困難な課題であっても、それが重要であることが明らかであるならば、諦めずに取り組み続けることです。決して投げ出してはいけません。後にきっと、そうやって取り組んだことが本当に大切であったということが判る時が来ます。

エピジェネティクスの研究に取り組まなかったとしたら、どんなテーマを選んでいたと思いますか?

おそらく細胞分化の安定性に関連する、何らかの研究に取り組んでいたと思います。例えば、転写因子とその調節遺伝子との結合は、現在 in vitro の実験で示されている結果よりもかなり安定なのではないかと、現在でも考えています。

人生で最も大事にしていることを教えてください。

自分の心を満たすような深い興味を持つことです。

References


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