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細胞増殖研究ガイド – 増殖細胞識別ツール

培養細胞や組織における増殖細胞の検出は、化合物の毒性や腫瘍の予後を判別・予測する際などで、広く行なわれます。その増殖細胞の検出に用いられる方法としては、増殖細胞マーカータンパク質の検出、細胞代謝能の測定、DNA 合成(DNA に取り込まれたプローブ)の検出などがあります。

増殖細胞マーカータンパク質

代表なタンパク質である Ki67 を抗体で検出する方法は、基礎研究と臨床研究、どちらのにおいても豊富な実績があり、確立されていますが、実験の目的によっては PCNA や MCM-2 に対する抗体も使用されます。

マーカー特性とメリットデメリットおすすめ製品
PCNA
  • G1 後期および S 期にいる細胞の検出に有用
  • 一部腫瘍においては予後予測に有用
  • 結果の解釈が主観的になる可能性がある
  • Ki67 に感度や特異性で劣る
  • Anti-PCNA Mouse-Mono(ab29
  • Anti-PCNA antibody Rabbit-Mono(ab92552
  • Human PCNA ELISA Kit(ab196270
Ki67
  • G1 期、S 期、G2 期、M 期の細胞の検出に有用
  • 一部腫瘍においては予後予測に有用
  • 実績やデータが豊富
  • 結果の解釈が主観的になる可能性がある
  • 一部の腫瘍においては MCM-2 に感度や特異性で劣る
MCM-2
  • G1 期、S 期、G2 期、M 期の細胞の検出に有用
  • 一部腫瘍においては予後予測に有用
  • 結果の解釈が主観的になる可能性がある

細胞代謝能の測定

最も一般的な手法は MTT(Thiazolyl blue tetrazolium bromide)ですが、この他に XTT、WST-1 などがあり、感度などの特性が異なります。

マーカー特性とメリットデメリットおすすめ製品
MTT
  • 細胞呼吸を定量測定し、間接的に増殖細胞を検出
  • シンプルなプロトコール
  • 細胞増殖を直接測定しているわけはない
  • 細胞傷害性がある
  • 生成されるホルマザン色素が培地に不溶なので、測定前に溶媒で溶解する必要がある
  • エンドポイントでの測定のみ可能(経時変化を追うことはできない)
  • Thiazolyl blue tetrazolium bromide (MTT) (ab146345
XTT
  • 細胞呼吸を定量測定し、間接的に増殖細胞を検出
  • シンプルなプロトコール
  • MTT より高感度
  • 細胞増殖を直接測定しているわけはない
  • 実験条件により感度が変わる
WST-1
  • 細胞呼吸を定量測定し、間接的に増殖細胞を検出
  • シンプルなプロトコール
  • XTT よりさらに高感度
  • 細胞増殖を直接測定しているわけはない
  • WST-1 Cell Proliferation Reagent - ready to use (ab155902

チミジン・アナログを用いた DNA 合成の検出

DNA 合成の検出における代表的なプローブは 5-ブロモ-2'-デオキシウリジン(5-bromo-2'-deoxyuridine; BrdU)ですが、経時変化を観察する場合には 5-ヨード-2'-デオキシウリジン((+)-5-Iodo-2'-deoxyuridine; IdU)または 5-クロロ-2'-デオキシウリジン(5-Chloro-2'-deoxyuridine; CldU)が、生細胞を用いる場合には 5-エチニル-2'-デオキシウリジン(5-Ethynyl-2'-deoxyuridine; EdU)が、それぞれ適しています。

マーカー特性とメリットデメリットおすすめ製品
BrdU
  • G1 期、S 期、G2/M 期それぞれにいる細胞の割合や、細胞周期の動態を検出するのに有用
  • 抗体での検出には DNase、熱、酸などによる DNA 変性処理が必要
  • DNA 変性処理により DNA や他の抗原の構造を壊す場合があり、他のターゲットとの多重染色には適さない
  • Anti-BrdU Rat-Mono(ab6326
  • Anti-BrdU Sheep-Poly(ab1893
  • BrdU(ab142567
  • BrdU Cell Proliferation ELISA Kit - Colorimetric(ab126556
  • BrdU Cell Proliferation ELISA Kit - Chemiluminescent(ab126572
  • In situ BrdU-Red DNA Fragmentation(TUNEL)Assay Kit(ab66110
IdU

CldU

  • DNA 複製フォークの進行速度、安定性、複製起点の点火の研究に有用
  • 二種類のプローブを同時に用いることで、経時変化の観察など複雑な研究が可能
  • 抗体での検出には DNase、熱、酸などによる DNA 変性処理が必要
  • DNA 変性処理により DNA や他の抗原の構造を壊す場合があり、他のターゲットとの多重染色には適さない
EdU
  • G1 期、S 期、G2/M 期それぞれにいる細胞の割合や、細胞周期の動態を検出するのに有用
  • 抗体による検出とそれに伴う変性処理が必要なく、よりシンプルなプロトコール
  • 値段が高い

関連リンク


増殖細胞研究ガイド
- DNA 合成

注目ターゲット
Ki67

培養細胞や組織における増殖細胞の検出は、化合物の毒性や腫瘍の予後を判別・予測する際などで、広く行なわれます。その増殖細胞の検出に用いられる方法としては、増殖細胞マーカータンパク質の検出、細胞代謝能の測定、DNA 合成(DNA に取り込まれたプローブ)の検出などがあります。

増殖細胞マーカータンパク質

代表なタンパク質である Ki67 を抗体で検出する方法は、基礎研究と臨床研究、どちらのにおいても豊富な実績があり、確立されていますが、実験の目的によっては PCNA や MCM-2 に対する抗体も使用されます。

マーカー特性とメリットデメリットおすすめ製品
PCNA
  • G1 後期および S 期にいる細胞の検出に有用
  • 一部腫瘍においては予後予測に有用
  • 結果の解釈が主観的になる可能性がある
  • Ki67 に感度や特異性で劣る
  • Anti-PCNA Mouse-Mono(ab29
  • Anti-PCNA antibody Rabbit-Mono(ab92552
  • Human PCNA ELISA Kit(ab196270
Ki67
  • G1 期、S 期、G2 期、M 期の細胞の検出に有用
  • 一部腫瘍においては予後予測に有用
  • 実績やデータが豊富
  • 結果の解釈が主観的になる可能性がある
  • 一部の腫瘍においては MCM-2 に感度や特異性で劣る
MCM-2
  • G1 期、S 期、G2 期、M 期の細胞の検出に有用
  • 一部腫瘍においては予後予測に有用
  • 結果の解釈が主観的になる可能性がある

細胞代謝能の測定

最も一般的な手法は MTT(Thiazolyl blue tetrazolium bromide)ですが、この他に XTT、WST-1 などがあり、感度などの特性が異なります。

マーカー特性とメリットデメリットおすすめ製品
MTT
  • 細胞呼吸を定量測定し、間接的に増殖細胞を検出
  • シンプルなプロトコール
  • 細胞増殖を直接測定しているわけはない
  • 細胞傷害性がある
  • 生成されるホルマザン色素が培地に不溶なので、測定前に溶媒で溶解する必要がある
  • エンドポイントでの測定のみ可能(経時変化を追うことはできない)
  • Thiazolyl blue tetrazolium bromide (MTT) (ab146345
XTT
  • 細胞呼吸を定量測定し、間接的に増殖細胞を検出
  • シンプルなプロトコール
  • MTT より高感度
  • 細胞増殖を直接測定しているわけはない
  • 実験条件により感度が変わる
WST-1
  • 細胞呼吸を定量測定し、間接的に増殖細胞を検出
  • シンプルなプロトコール
  • XTT よりさらに高感度
  • 細胞増殖を直接測定しているわけはない
  • WST-1 Cell Proliferation Reagent - ready to use (ab155902

チミジン・アナログを用いた DNA 合成の検出

DNA 合成の検出における代表的なプローブは 5-ブロモ-2'-デオキシウリジン(5-bromo-2'-deoxyuridine; BrdU)ですが、経時変化を観察する場合には 5-ヨード-2'-デオキシウリジン((+)-5-Iodo-2'-deoxyuridine; IdU)または 5-クロロ-2'-デオキシウリジン(5-Chloro-2'-deoxyuridine; CldU)が、生細胞を用いる場合には 5-エチニル-2'-デオキシウリジン(5-Ethynyl-2'-deoxyuridine; EdU)が、それぞれ適しています。

マーカー特性とメリットデメリットおすすめ製品
BrdU
  • G1 期、S 期、G2/M 期それぞれにいる細胞の割合や、細胞周期の動態を検出するのに有用
  • 抗体での検出には DNase、熱、酸などによる DNA 変性処理が必要
  • DNA 変性処理により DNA や他の抗原の構造を壊す場合があり、他のターゲットとの多重染色には適さない
  • Anti-BrdU Rat-Mono(ab6326
  • Anti-BrdU Sheep-Poly(ab1893
  • BrdU(ab142567
  • BrdU Cell Proliferation ELISA Kit - Colorimetric(ab126556
  • BrdU Cell Proliferation ELISA Kit - Chemiluminescent(ab126572
  • In situ BrdU-Red DNA Fragmentation(TUNEL)Assay Kit(ab66110
IdU

CldU

  • DNA 複製フォークの進行速度、安定性、複製起点の点火の研究に有用
  • 二種類のプローブを同時に用いることで、経時変化の観察など複雑な研究が可能
  • 抗体での検出には DNase、熱、酸などによる DNA 変性処理が必要
  • DNA 変性処理により DNA や他の抗原の構造を壊す場合があり、他のターゲットとの多重染色には適さない
EdU
  • G1 期、S 期、G2/M 期それぞれにいる細胞の割合や、細胞周期の動態を検出するのに有用
  • 抗体による検出とそれに伴う変性処理が必要なく、よりシンプルなプロトコール
  • 値段が高い

関連リンク


増殖細胞研究ガイド
- DNA 合成

注目ターゲット
Ki67

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