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フラグメント抗体 F(ab) / F(ab’)2

F(ab) と F(ab')2 はどう違うのか?

抗体(イムノグロブリン)分子は二つの領域、Fab と Fc から構成されています。Fc はマクロファージ、樹状細胞、好中球、NK 細胞、B 細胞などの血球細胞表面上の Fc レセプターと結合するため、こうした細胞がサンプルであった場合、一次抗体の Fc 領域がサンプルに非特異的に結合する可能性があります。F(ab) または F(ab')2 フラグメント製品は抗体分子から Fc 領域を除いたものですので、このような非特異的な結合を避けることができます。

分子量約 50kDaの F(ab) は、イムノグロブリンタンパク質をタンパク質分解酵素パパインで処理することによって得られます。一方 F(ab) がジスルフィド結合(–S-S- 結合)でつながり 2 価になった分子量約 11 kDaの F(ab')2 は、タンパク質分解酵素ペプシンで処理することによって得られます。パパインとペプシンの違いは、その切断部位がジスルフィド結合のあるヒンジ部分より Fab 側にあるか Fc 側にあるかという点にあります。

フラグメント二次抗体を使用する利点

  • F(ab) および F(ab')2 フラグメント二次抗体は前述の通り、マクロファージ、樹状細胞、好中球、NK 細胞、B 細胞などの表面上に存在する Fc レセプターとの非特異的結合がないので、サンプルにこれら細胞が含まれる可能性がある場合に使用します。
  • F(ab) および F(ab')2 フラグメントは分子量が小さいため、細胞内や核内に浸透しやすく、抗原分子に接近しやすいという利点があります。この利点は免疫組織染色やフローサイトメトリーにおいて、細胞質内あるいは核内の抗原を検出する場合に顕著です。
  • プロテイン A および G は抗体の Fc 部分に結合します。従ってプロテイン A や G を利用した実験、あるいはこれらタンパク質を産生するバクテリアを用いた実験において、プロテイン A および G の影響を避けるためには F(ab) または F(ab')2 フラグメントを用います。

F(ab) と F(ab')2 の使い分け

F(ab) とは抗体結合部位が 1 つの抗原結合部位を持つ 1 価の分子で、 F(ab')2 は 2 つの抗原結合部位を持つ 2 価の分子であるという違いはありますが、その特徴と使い方はほぼ同じです。しかし以下の点についてはご留意ください。

  • 組織浸透性は、分子量の小さいF(ab) の方が優れています。
  • F(ab')2 は免疫沈降に使用できますが、1 価の分子である F(ab) は使用できません。
  • サンプルの動物種と一次抗体のホスト動物種が同じ場合、二次抗体がサンプル内在性のイムノグロブリン分子と反応し、バックグラウンドが高くなる可能性があります。その対策としては、一次抗体を反応させる前に、サンプルの動物種(=一次抗体のホスト動物種)に対する抗体の F(ab) で前処理するという方法があります。この場合ブロッキングに F(ab')2 を用いることはできません。2 つの抗原結合部位のうち内在性イムノグロブリンと反応していない方が、一次抗体と反応する可能性があるからです。

    例えばマウスの組織をマウスの一次抗体で免疫染色する場合、一次抗体を反応させる前に抗マウス IgG-F(ab) で前処理して内在性 マウス IgG をブロックしておくと、二次抗体は内在性抗体 IgG とは反応しにくくなります。

    左の図もご参照ください。画像をクリックすると図が拡大します。

    これらの図はA5 判のカード、"Understanding secondary antibodies" (英文) から転載したものです。PDF ファイルは こちらからダウンロードできます。印刷版をご希望の方はお名前、ご所属、電話番号、送り先をご記入の上メールでご請求ください。

    F(ab) フラグメント二次抗体の一覧はこちら
    F(ab')2 フラグメント二次抗体の一覧はこちら

    「二次抗体標識物の選び方」、「イムノグロブリンフラグメント F(ab) / F(ab')2 とは何か?」、「Pre-adsorbed 抗体のメリット」 といった技術情報や、Alexa Fluor 標識抗体等の製品情報など、アブカムの二次抗体に関する情報をまとめた二次抗体ポータルのページをぜひご活用ください。

    F(ab) と F(ab')2 はどう違うのか?

    抗体(イムノグロブリン)分子は二つの領域、Fab と Fc から構成されています。Fc はマクロファージ、樹状細胞、好中球、NK 細胞、B 細胞などの血球細胞表面上の Fc レセプターと結合するため、こうした細胞がサンプルであった場合、一次抗体の Fc 領域がサンプルに非特異的に結合する可能性があります。F(ab) または F(ab')2 フラグメント製品は抗体分子から Fc 領域を除いたものですので、このような非特異的な結合を避けることができます。

    分子量約 50kDaの F(ab) は、イムノグロブリンタンパク質をタンパク質分解酵素パパインで処理することによって得られます。一方 F(ab) がジスルフィド結合(–S-S- 結合)でつながり 2 価になった分子量約 11 kDaの F(ab')2 は、タンパク質分解酵素ペプシンで処理することによって得られます。パパインとペプシンの違いは、その切断部位がジスルフィド結合のあるヒンジ部分より Fab 側にあるか Fc 側にあるかという点にあります。

    フラグメント二次抗体を使用する利点

    • F(ab) および F(ab')2 フラグメント二次抗体は前述の通り、マクロファージ、樹状細胞、好中球、NK 細胞、B 細胞などの表面上に存在する Fc レセプターとの非特異的結合がないので、サンプルにこれら細胞が含まれる可能性がある場合に使用します。
    • F(ab) および F(ab')2 フラグメントは分子量が小さいため、細胞内や核内に浸透しやすく、抗原分子に接近しやすいという利点があります。この利点は免疫組織染色やフローサイトメトリーにおいて、細胞質内あるいは核内の抗原を検出する場合に顕著です。
    • プロテイン A および G は抗体の Fc 部分に結合します。従ってプロテイン A や G を利用した実験、あるいはこれらタンパク質を産生するバクテリアを用いた実験において、プロテイン A および G の影響を避けるためには F(ab) または F(ab')2 フラグメントを用います。

    F(ab) と F(ab')2 の使い分け

    F(ab) とは抗体結合部位が 1 つの抗原結合部位を持つ 1 価の分子で、 F(ab')2 は 2 つの抗原結合部位を持つ 2 価の分子であるという違いはありますが、その特徴と使い方はほぼ同じです。しかし以下の点についてはご留意ください。

    • 組織浸透性は、分子量の小さいF(ab) の方が優れています。
    • F(ab')2 は免疫沈降に使用できますが、1 価の分子である F(ab) は使用できません。
    • サンプルの動物種と一次抗体のホスト動物種が同じ場合、二次抗体がサンプル内在性のイムノグロブリン分子と反応し、バックグラウンドが高くなる可能性があります。その対策としては、一次抗体を反応させる前に、サンプルの動物種(=一次抗体のホスト動物種)に対する抗体の F(ab) で前処理するという方法があります。この場合ブロッキングに F(ab')2 を用いることはできません。2 つの抗原結合部位のうち内在性イムノグロブリンと反応していない方が、一次抗体と反応する可能性があるからです。

      例えばマウスの組織をマウスの一次抗体で免疫染色する場合、一次抗体を反応させる前に抗マウス IgG-F(ab) で前処理して内在性 マウス IgG をブロックしておくと、二次抗体は内在性抗体 IgG とは反応しにくくなります。

      左の図もご参照ください。画像をクリックすると図が拡大します。

      これらの図はA5 判のカード、"Understanding secondary antibodies" (英文) から転載したものです。PDF ファイルは こちらからダウンロードできます。印刷版をご希望の方はお名前、ご所属、電話番号、送り先をご記入の上メールでご請求ください。

      F(ab) フラグメント二次抗体の一覧はこちら
      F(ab')2 フラグメント二次抗体の一覧はこちら

      「二次抗体標識物の選び方」、「イムノグロブリンフラグメント F(ab) / F(ab')2 とは何か?」、「Pre-adsorbed 抗体のメリット」 といった技術情報や、Alexa Fluor 標識抗体等の製品情報など、アブカムの二次抗体に関する情報をまとめた二次抗体ポータルのページをぜひご活用ください。

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