All tags Secondary antibodies 二次抗体の選び方

Integrin

二次抗体の選び方

実験に適した二次抗体を選択するために

アプリケーション

アプリケーション(Application; 実験手法)によって、用いられる二次抗体(Secondary antibodies)の標識物は異なります。例えばウエスタン・ブロッティングや ELISA で多く用いられるのは、ペルオキシダーゼ(HRP)やアルカリフォスファターゼ(AP)などの酵素標識二次抗体で、酵素反応による呈色あるいは発光を検出します。免疫組織染色でも酵素反応が用いられますが、高感度が求められることが多く、そのような場合は増幅系用の二次抗体である、酵素ポリマー標識抗体や、ビオチン(Biotin)標識抗体などが用いられます。免疫細胞染色やフローサイトメトリーでは、多重染色が比較的簡単な、蛍光標識抗体が用いられます。蛍光標識抗体に用いられる蛍光色素は数多くの種類がありますが、代表的なものとして Alexa Fluor® シリーズがあります。

一次抗体のホスト

ホスト(Host species)とは抗体の産生に用いられた免疫動物のことです。二次抗体は、一次抗体のホストに対する抗体を選びます。例えば一次抗体のホストがウサギの場合、二次抗体には抗ウサギ抗体を選びます(例:一次抗体が抗 Ki67 ウサギ・ポリクローナル抗体 ab15580 の場合、二次抗体は HRP 標識抗ウサギ IgG-H&L 抗体 ab6721 などを選ぶ)。

一次抗体のアイソタイプ

抗体(イムノグロブリン・タンパク質)はその構造上およびアミノ酸配列上の違いによって、クラス(IgG、IgM、IgE など)やタイプ(κ および λ)に分類され、クラス IgG はさらにサブクラス(IgG1、IgG2a など)に分類されます。そしてのクラス、サブクラス、タイプのことをその抗体のアイソタイプ(Isotype)といいます。


ヒト・イムノグロブリンのクラス / サブクラス / タイプ / サブタイプ

  • クラス Class(H 鎖の違いによる): IgG(γ 鎖)、IgM(μ 鎖)、IgA(α 鎖)、IgE(ε 鎖)、IgD(δ 鎖)
  • サブクラス Subclass(H 鎖の違いによる): IgG1(γ1 鎖)、IgG2a(γ2a 鎖)、IgG2b(γ2b 鎖)、IgG3(γ3 鎖)、IgA1(α1 鎖)、IgA2(α2 鎖)
  • タイプ Type(L 鎖の違いによる) : κ(カッパ)、λ(ラムダ)
  • サブタイプ Subtype(L 鎖の違いによる) : λ1、 λ2、 λ3、 λ4


アイソタイプと二次抗体の選択

  • 一次抗体がマウス・モノクローナル抗体の場合、データシートにアイソタイプが記載されています。そのクラスは多くの場合 IgG ですが、IgM のこともあります。二次抗体は一次抗体のアイソタイプに応じて「抗マウス IgG」または「抗マウス IgM」を選びます。なおマウス IgG は IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3 の 4 つのサブクラスに分類されますが、データシートにこの情報まで記載されている時には、二次抗体にそのサブクラスに対する抗体を選ぶこともできます。例えば一次抗体のアイソタイプが IgG1 であれば、二次抗体には「抗マウス IgG」の他、「抗マウス IgG1」を選ぶこともできます。
  • アブカムのウサギ・モノクローナル抗体 RabMAb® のアイソタイプは IgG ですので、一次抗体がRabMAb® の場合、二次抗体は「抗ウサギ IgG」を選びます。
  • ポリクローナル抗体には複数のアイソタイプ抗体が含まれていますが、その多くは IgG です。したがって一次抗体がポリクローナル抗体の場合、二次抗体には「抗 IgG」を選べば問題ありません。「抗イムノグロブリン」と記載されている抗体を選ぶことができます。
  • 「抗イムノグロブリン」または「抗 F(ab)」と表記されている二次抗体製品は、クラスに関係なく、また H 鎖、L 鎖を問わず、抗体に反応します。
  • 「抗 H 鎖」あるいは「抗 Fc」と表記されている二次抗体製品は、対応する H 鎖 / Fc(α、δ、ε、γ、μ)にのみ反応します。
  • L 鎖はいずれのクラスにおいても、κ または λ です。従って「抗 κ」および「抗 λ」と表記されている抗体は、どのクラスの抗体とも反応する可能性があります。


Pre-adsorbed 二次抗体

Pre-adsorbed(あるいは Pre-absorbed)と表記されている二次抗体は、各種動物由来の血清と一度反応させて、それら血清を反応する抗体画分を予め除去した「血清吸着済み」製品です。血液、あるいは血液を内在的に多く含むような組織をサンプルとして実験を行った場合、二次抗体が内在性の抗体(イムノグロブリン分子)と非特異反応をする可能性があります。血清と反応する抗体を除いた Pre-adsorbed 二次抗体を用いれば、そのような非特異反応を低く抑えることができます。吸着に用いた血清の動物種はデータシートに記載されています。サンプルと同じ動物種の血清で吸着させた製品を選んでください。例えばサンプルがヒト組織の場合はヒト血清吸着済みの二次抗体を選びます。

F(ab) および (Fab')2 二次抗体

F(ab) または F(ab')2 と表記されている二次抗体は、抗体分子から Fc 領域を除いたフラグメント製品です。Fc 領域は、サンプル中のマクロファージや B リンパ球などの細胞表面上の Fc レセプターと非特異的に結合する可能性がありますが、F(ab) または F(ab')2 フラグメント製品は、このような非特異反応がありません。また分子のサイズが小さいため、細胞内や組織内に浸透しやすいという特性もあります。

登録