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ノックアウト検証の評価基準

ノックアウト検証試験で得られた結果の評価基準について解説します。

アブカムのノックアウト検証は、CRISPR/Cas9 システムを用いて作製した遺伝子ノックアウト(KO)細胞株をネガティブ・コントロールとして用います。ポジティブ・コントロールとしては、抗体のターゲット・タンパク質が確実に発現していることが明らかで文献で広く使われている細胞株(野生型)を用います。

「抗体の特異性」の各項目をクリックするとサンプル・データの一例と、より詳しい解説をご覧いただけます。 

KO = ノックアウト細胞株、WT = 野生型細胞株


抗体の特異性

試験の結果

アブカムのアクション
1. 特異的 ターゲット・タンパク質のみと反応

WT: ターゲット・タンパク質のバンドが検出される。

KO: ターゲット・タンパク質のバンドは検出されない。

抗体の特異性が確認されたと評価し、データシートに「KO 検証済」と表記します。

2. 一部特異的 エクストラ・バンド

WT: ターゲット・タンパク質のバンドに加え、それ以外のエクストラ・バンドも検出される。

KO: ターゲット・タンパク質のバンドは検出されないが、それ以外のエクストラ・バンドが検出される。

KO 細胞株を用いて得られたデータをデータシートに記載した上で、得られたエクストラ・バンドについて追加の調査を行います。

3. 非特異的 KO で弱いシグナル

WT: ターゲット・タンパク質のバンドが検出される。

KO: ターゲット・タンパク質のバンドが検出される。ただし WT と比べると弱い。

(「KO 検証済」の抗体を使用した場合には、ターゲット・タンパク質のバンドは WT では検出され、KO では検出されない。)

KO 細胞株を用いて得られたデータをデータシートに記載した上で、KO 細胞株でバンドが検出された理由について追加の調査を行います。

4. 非特異的KO でシグナル

WT: ターゲット・タンパク質ではないバンドが検出される。

KO: WT と同様のバンドが検出される。

(「KO 検証済」の抗体を使用した場合には、ターゲット・タンパク質のバンドは WT では検出され、KO では検出されない。)

対象抗体の販売を中止し、「KO検証済」の別製品を代替品としてお勧めします。
5. 非特異的 - WT でも KO でもシグナルなし

WT: ターゲット・タンパク質のバンドは検出されない。

KO: ターゲット・タンパク質のバンドは検出されない。

(「KO 検証済」の抗体を使用した場合には、ターゲット・タンパク質のバンドは WT では検出され、KO では検出されない。)

対象抗体の販売を中止し、「KO検証済」の別製品を代替品としてお勧めします。


1. 特異的 - ターゲット・タンパク質のみと反応

WT でターゲット・タンパク質の予想分子量の位置に検出されたバンドが、KO では検出されておらず、対象抗体がターゲット・タンパク質とのみ特異的に反応していることは明らかです。

試験結果例: Cdk4 ウサギ・モノクローナル抗体 RabMAb® [EPR4513](ab108357

レーン 1: HAP1 細胞ライゼート(WT)
レーン 2: HAP1 細胞ライゼート(Cdk4 KO)

緑: 一次抗体 抗 Cdk4 ウサギ・モノクローナル抗体 ab108357(1000 倍希釈)/二次抗体 IR Dye 800 標識ヤギ抗ウサギ IgG(10000 倍希釈)

予想分子量: 34 kDa 検出されたバンド: 34 kDa

赤: 一次抗体(ローディング・コントロール抗体)抗 beta Actin マウス・モノクローナル抗体 ab8226(1000 倍希釈)/二次抗体 IR Dye 680 標識抗マウス IgG (10000 倍希釈)

2. 一部特異的 - エクストラ・バンド

WT でターゲット・タンパク質の予想分子量の位置に検出されたバンドが、KO では検出されていないので、対象抗体がターゲット・タンパク質と反応しているのは明らかです。しかしながらどちらのサンプルでも、予想された分子量とは異なる位置にエクストラ・バンドが検出されています。この原因としては、対象抗体がターゲット・タンパク質のファミリー・タンパク質や、異なるアイソフォームなどに交差反応していることが考えられます。このような場合にはさらなる試験と調査を行い、追加のデータや参考となる文献情報などを、データシートに可能な限り追記します。

試験結果例: Cdk6 マウス・モノクローナル抗体(ab54576

レーン 1: HAP1 細胞ライゼート(WT)
レーン 2: HAP1 細胞ライゼート(Cdk4 KO)

緑: 一次抗体 抗 Cdk6 マウス・モノクローナル抗体 ab54576(1000 倍希釈)/二次抗体 IR Dye 800 標識ヤギ抗マウス IgG(10000 倍希釈)

予想分子量: 37 kDa 検出されたバンド: 37 kDa

赤: 一次抗体(ローディング・コントロール抗体)抗 beta Actin ウサギ・ポリクローナル抗体 ab8227(1000 倍希釈)/二次抗体 IR Dye 680 標識抗ウサギ IgG (10000 倍希釈)

3. 非特異的 - KO で弱いシグナル

KO でターゲット・タンパク質の予想分子量の位置に、WT と比較すると弱いですが、バンドが検出されています。この原因としては、対象抗体がターゲット・タンパク質のファミリー・タンパク質や、異なるアイソフォームなどに交差反応していることが考えられます。このような場合にはさらなる試験と調査を行い、追加のデータや参考となる文献情報などを、データシートに可能な限り追記します。試験と調査の結果、対象抗体がターゲット・タンパク質とは無関係のタンパク質を検出していると判断される場合や、そのようなバンドが検出される根拠となる情報が十分に得られない場合には、その抗体を販売中止といたします。

また実験系および細胞株が適切であるかどうかを確認するため、既に KO 検証されている抗体など、ベンチマーカーとなり得る抗体用いたコントロール試験を行います。

試験結果例: Akt1 ウサギ・モノクローナル抗体 RabMAb® [E45](ab32038

レーン 1: HAP1 細胞ライゼート(WT)
レーン 2: HAP1 細胞ライゼート(Akt1 KO)

緑: 一次抗体 抗 Akt1 ウサギ・モノクローナル抗体 ab32038(1000 倍希釈)/二次抗体 IR Dye 800 標識ヤギ抗ウサギ IgG(10000 倍希釈)

予想分子量: 55 kDa 検出されたバンド: 55-60 kDa

赤: 一次抗体(ローディング・コントロール抗体)抗 beta Actin マウス・モノクローナル抗体 ab8226(1000 倍希釈)/二次抗体 IR Dye 680 標識抗マウス IgG (10000 倍希釈)

4. 非特異的 - KO でシグナル

KO でターゲット・タンパク質の予想分子量の位置に、WT と同様の強さのバンドが検出されています。一方ベンチマーカーとなり得る抗体用いたコントロール試験では、KO でそのようなバンドは検出されません。このような場合、対象抗体はターゲット・タンパク質に特異的ではないと判断し、その抗体を販売中止といたします。また KO 検証でターゲット・タンパク質への特異的な反応が確認されている抗体製品を、代替品としてお勧めいたします。

試験結果例: Akt1 ウサギ・ポリクローナル抗体(ab91505

※ab91505 は既に販売を中止しています。

レーン 1: HAP1 細胞ライゼート(WT)
レーン 2: HAP1 細胞ライゼート(Akt1 KO)

緑: 一次抗体 抗 Akt1 ウサギ・ポリクローナル抗体 ab91505(1000 倍希釈)/二次抗体 IR Dye 800 標識ヤギ抗ウサギ IgG(10000 倍希釈)

予想分子量: 55 kDa 検出されたバンド: 55-60 kDa

赤: 一次抗体(ローディング・コントロール抗体)抗 beta Actin マウス・モノクローナル抗体 ab8226(1000 倍希釈)/二次抗体 IR Dye 680 標識抗マウス IgG (10000 倍希釈)




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