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抗体精製選択ガイド:キット | 抗体精製選択ガイド(英語): ナノ粒子 |
Lightning-Link®、オリゴヌクレチド、金属標識キットと適合した精製キットを選択できます。 | ナノ粒子標識キットと適合した精製キットを選択できます。 |
市販の抗体や自社製造の抗体には抗体標識の妨げとなる物質が含まれている場合が多く、精製が重要になってきます。アブカムの抗体精製キットは、血清、組織培養上清(TCS)、腹水から抗体を精製するのに適しています。精製された抗体は、アブカムの標識キットと完全な適合性があります。
抗体は、添加物を含むバッファー中に保存されます。表1に示すアブカムの抗体精製キットは、タンパク質添加物を除去し、標識に適したバッファーに交換できるよう設計されています。
表1.
製品名 | 使用用途 | 適合した標識キット |
複数の生物種からIgGを精製するのに適している BSA、グリシン、トリス、アジドなどの混入物を除去 腹水や免疫血清などの未精製サンプルから抗体を精製することが可能 | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
複数の生物種からIgGを精製するのに適している BSA、グリシン、トリス、アジドなどの混入物を除去 腹水や免疫血清などの未精製サンプルから抗体を精製することが可能 | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
マウスIgGの精製のみに適している BSA、グリシン、トリス、アジドなどの混入物を除去 腹水や免疫血清などの未精製サンプルから抗体を精製することが可能 | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
あらゆるサブタイプおよび生物種の抗体精製に適している BSA、グリシン、トリス、アジドを除去 | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
複数の生物種からIgGを精製するのに適している BSA、グリシン、トリス、アジドなどの混入物を除去 腹水や免疫血清などの未精製サンプルから抗体を精製することが可能 | ナノ粒子標識キット | |
マウスIgGの精製のみに適している BSA、グリシン、トリス、アジドなどの混入物を除去 腹水や免疫血清などの未精製サンプルから抗体を精製することが可能 | ナノ粒子標識キット | |
あらゆるサブタイプおよび生物種の抗体精製に適している BSA、グリシン、トリス、アジドなどの混入物を除去 | ナノ粒子標識キット |
TCSには、細胞増殖培地に添加されているウシ胎児血清(FBS)由来のウシIgG分子が含まれています。これらの分子は、抗体と競合して標識される可能性があるため、標識反応を行う前に除去する必要があります。
表2.
製品名 | 使用用途 | 適合した標識キット |
ほとんどの生物種のIgG精製に適している ヤギのIgG精製には適していない | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
マウスIgGの精製にのみ適している | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
ラットIgGの精製にのみ適している | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
IgG画分の精製に適している | ナノ粒子標識キット |
表2に示した精製キットでは、プロテインAを結合させたアガロースビーズや、マウスやラットのIgG分子に対して高い親和性と特異性を持つレジンを使用しています。このレジンはウシIgG分子に対する結合力がほとんどないため、抗体を選択的に捕捉することができます。
抗体とインキュベーション後、レジンをカラムに充填し、簡単な洗浄手順で不要物を除去します。精製された抗体は溶出され、中和されます。
アブカムの抗体血清精製キット(表3)は、高純度のプロテインAまたはGをアガロースビーズに結合させており、血清または腹水から抗体を精製することが可能です。
表3.
製品名 | 使用用途 | 適合した標識キット |
血清および腹水からのIgG画分の精製に適している ヤギIgGの精製には適していない | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
血清および腹水からのIgG画分の精製に適している | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
腹水や免疫血清などの未精製のサンプルから抗体を精製する | ナノ粒子標識キット |
*生物種の適合性については、プロトコール冊子をご参照ください。
抗体はアガロースビーズ上に捕捉された後、カラムに充填され、簡単な洗浄ステップで不要な物質が除去されます。精製された抗体は溶出され、中和されます。
磁気抗体精製システムはプロテインAをベースとした抗体精製システムで、抗体の濃縮に独自の溶出・中和バッファーを使用したものです。また、少量のサンプルから高い回収率で抗体を精製することができます。抗体はプロテインA磁気ビーズに結合し、その後磁気スタンドで捕捉され、抗体が精製されます。
表4.
製品名 | 使用用途 | 適合した標識キット |
抗体の濃縮 微量の抗体精製に適している | すべての標識キットと適合 |
アブカムの抗体濃縮Clean-upキット(表5)は、スピンカラムを使用することで抗体やタンパク質を簡単に短時間で濃縮することができます。
表5.
製品名 | 使用用途** | 適合した標識キット |
抗体やタンパク質の濃縮に適している アジド、グリシン、トリスなどの低分子添加物を除去 | Lightning-Link® 標識キット オリゴヌクレオチド 標識キット | |
抗体やタンパク質の濃縮に適している 塩、クエン酸、アジドなどの低分子添加物を除去 | 金・磁気標識キット | |
抗体やタンパク質の濃縮に適している 塩、クエン酸、アジドなどの低分子添加物を除去 | ラテックスとユーロピウム標識キット |
** BSAのような分子量10kDa以上の緩衝液成分は、この過程で濃縮されることに注意する必要があります。濃縮・再懸濁後の添加物の濃度が標識に適さない場合は、適切な精製キットを使用する必要があります。
これらのキットは抗体保存液に含まれるアジド、グリシン、トリスなどフィルターを通る低分子量添加物を除去し、フィルターを通過しなかった抗体を標識に適合したバッファーで回収するためにも利用できます。特にアジ化ナトリウムはホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)の酵素活性を急速に低下させるため、HRPで標識する場合はアジ化ナトリウムを除去することが重要です。