All tags Biochemicals 生理活性物質 FAQ

生理活性物質 FAQ

下の内容以外のご質問がございましたら、テクニカルサポートまでメールまたは電話(03-6231-0940)でお問い合わせください。

製品の使用と安全性

1. アブカムの生理活性物質製品は誰でも購入し、また使用することができますか?
2. in vivo 実験での製品の使用量は?
3. in vitro 実験での製品の使用量は?
4. 製品に細胞透過性があるかどうかはどのように判断すればいいですか?

製品の純度および品質

5. 製品の純度や品質などはどのように評価していますか?

製品の外観

6. バイアル内に製品が見えない場合どのようにすればいいですか?
7. 同じ製品でロットが異なる場合、品質に違いはありますか?

製品情報および技術情報

8. 分子量および分子式
9. CAS 登録番号
10. 生物学的特性
11. 文献引用

可溶化について

12. どのように製品を溶解すればいいですか?
13. NaOH を用いたアミノ酸の溶解はどのようにすればいいですか?

保存および安定性

14. どのように製品を保存すればいいですか?
15. 保存によって溶解性に影響は出ますか?
16. 保存温度が 4 ℃ や -20 ℃ である製品が、常温で配送されることがあるのはなぜですか?

包装および容量

17. 包装されている製品の量は正確ですか?

ペプチドについて

18. ペプチドはどのくらいの量が包装されていますか?
19. ペプチドはどのように取り扱えばいいですか?
20. ペプチドをどのように溶解し、また保存すればいいですか?


1. アブカムの生理活性物質製品は誰でも購入し、また使用することができますか?

アブカムの生理活性物質製品には人体に有害で危険性が高い製品が多数あり、その使用は研究目的に限ります。ヒトおよび動物に対する医療用・診断用の医薬品として、また化粧品、食品、農薬としての使用は固く禁じられています。また製品に関して熟知し、また訓練を受けた研究者のみが使用可能です。なお、すべての製品に対して化学物質安全性データシート SDS が用意されています(MSDS とも言います。英文のみの場合もあります。)。SDSには 製品の安全な使用法についての注意事項も含んでいますので、ぜひご参照ください。ただし新規化合物のため、潜在的な危険性が明らかになっていない製品も多数あります。よって使用に当たっては、考えられうるすべての予防措置を常に講じてください。


2. in vivo 実験での製品の使用量は?

アンタゴニスト(拮抗薬)、アゴニスト(作用薬)などの化学物質の生体内(in vivo)での動態には、水溶性などの物性はもちろんのこと、投与方法(静脈内、筋肉内、腹腔内など)、バイオ・アベイラビリティ(生物学的利用能)、半減期、肝クリアランス及び腎クリアランスの比率、血中タンパク質の結合、薬物相互作用、組織特異的分布および蓄積など、さまざまな要素が関与するため、 in vivo 実験における使用量の推定を一般化することは困難です。生体内での使用実績がない場合は、ウェブサイト上または製品添付の製品データシートに記載されている文献、あるいは類似化合物のデータを参考にして下さい。

3. in vitro 実験での製品の使用量は?

アンタゴニスト(拮抗薬)、アゴニスト(作用薬)などの化学物質の in vitro 実験における作用には、ターゲット細胞への到達性、細胞透過性、インキュベーション時間、使用細胞の種類および培養法など、多くの要素が関与します。in vitro 実験における使用量については、IC50 値、EC50 値、または Ki 値といった情報が記載されている文献を参考にして下さい。Ki 値または IC50 値が明らかな場合、作用または阻害活性が認められる最大濃度より 5~10 倍高い濃度での使用をお勧めします。これらの値が明らかではない場合は、適切なコントロールを使用した用量-反応実験を行い、ミカエリス-メンテン速度式(Michaelis-Menten kinetics)に基づいて Ki 値を求めることをお勧めします。


4. 製品に細胞透過性があるかどうかはどのように判断すればいいですか?

一般的に荷電された(イオン化した)分子には細胞透過性はありませんが、モノおよびジブチリル cAMP のように修飾されたリン酸化化合物には細胞透過性があります。高分子量のペプチドは一般的に、通常状態下では細胞透過性はありません。このように化合物に細胞透過性があるかどうかを判断するのは簡単なことではありません。類似した構造の化合物を参考にしてください。


5. 製品の純度や品質などはどのように評価していますか?

アブカムの生理活性物質製品の純度は通常 98% 以上で、検定は HPLC、光学異性体分離用 HPLC(キラル HPLC)、NMR、TLC、マス・スペクトロメトリーといった広範囲な技術を用いて行っています。詳細はアブカムのウェブサイト上のデータシートおよび製品添付の評価証明書(Certificate of authenticity)でご確認いただけます。


6. バイアル内に製品が見えない場合どのようにすればいいですか?

ごく少量がパッケージングされている製品はバイアルの下部や壁に付着している場合があり、見えにくいことがあります。製品を可溶化する際には、バイアルの内壁すべてを溶媒で洗い、化合物を確実に溶解してください。詳細をこちらでご確認ください。


7. 同じ製品でロットが異なる場合、品質に違いはありますか?

ごくまれに同じ製品であるにもかかわらず、ロット間で見た目や色が少し変わることがあります。しかしながら、ロットごとの評価証明書に記載の通り、純度や品質に影響はなく、製品のパフォーマンスにも違いはありません。


8. 分子量および分子式

ウェブサイトで表示されている分子量および分子式は、表示可能な構造と基本的な分子量及び分子式です。しかしながらこれらは、溶液中では溶媒の組成や塩濃度によって、また場合によってはロットによって、変化・変動する場合があります。これらの違いについては、製品添付の評価証明書に記載してあります。実験に使用する際の計算に必要となりますので、ロットごとの分子量を、評価証明書またはバイアルのラベルで必ずご確認ください。9. 9.9


9. CAS 登録番号

化学物質の特定を容易にするため、製品には化学物質に固有の識別子である CAS 登録番号を表記しています。CAS 登録番号は、アメリカ化学会の一部門である The Chemical Abstracts Service (CAS) が、文献で発表されたすべての化学物質に割り当てた固有の番号です。ウェブサイトでは可能な限り正確に表示していますが、溶液中では溶媒の組成や塩濃度によって、また製品に添加された塩の影響によって、変わってしまう場合が稀にあることをご了解ください。


10. 生物学的特性

製品の選択をサポートするために、生物学的特性を示した製品の概要と、有用な文献情報をウェブ上で提供しています。情報はできる限り正確であるよう配慮していますが、最新の知見が追加されていない場合や、網羅的な情報にはなっていない場合がありますので、予めご了承ください。詳細については最新の文献でご確認いただくことをお勧めします。


11. 文献引用

アブカムの生理活性物質の製品が引用された文献を求める研究者様からのご要望に応えるため、情報収集に努めています。もしあなたやあなたの同僚がアブカムの生理活性物質製品を使用して論文を出すことがありましたら、ぜひご連絡ください。


12. どのように製品を溶解すればいいですか?

溶解の方法は製品のデータシートまたはウェブサイトでご確認いただけます。溶解が難しい製品は、素早い攪拌、加温、ソニケーションなどを試みるといいかもしれません。 溶解性は温度に依存するため、溶解後の冷却や凍結により沈殿物が現れることがあります。実験に使用する前に、完全に溶解しているかどうかを再確認してください。


13. NaOH を用いたアミノ酸の溶解はどのようにすればいいですか?

アミノ酸には水に難溶性のものが多数あります。こうしたアミノ酸を水に溶解させる場合しばしば、等モル量の水酸化ナトリウム(NaOH)溶液を使用します。分子量 MW のアミノ酸 w (mg) を溶解するために NaOH 溶液を使用する場合、濃度を Conc NaOH (mM) とすると必要な液量 Vol NaOH (mL) は下記の式で計算できます。

( w (mg) x 1000 ) / ( MW x Conc NaOH (mM) ) = Vol NaOH (mL)

たとえば分子量 197.13 のアミノ酸 5 mg を溶解するために必要な 100mM NaOH 溶液の液量は下記のように 0.254 (mL) となります。

( 5 x 1000 ) / ( 197.13 x 100 ) = 0.254 (mL)


14. どのように製品を保存すればいいですか?

製品に添付されているデータシートに記載されている方法で保存してください。保存安定性は安定性試験で調べていますが、その性質上、長期間にわたる安定性に関してはほとんど情報がない製品もあります。以下に一般的な保存法について述べますが、詳細は製品によって異なることを予めご承知置きください。

  • 固体の場合: データシート記載の方法で保存され、かつバイアルが密封されていれば、6ヶ月間は活性が保たれます。

  • 溶液の場合: 可能であれば、その日に使う溶液はその日に調製してください。予めストック溶液を調製しておく場合には分注して密閉し、-20°C で保存してください。通常 1ヶ月程度は使用できます。使用時バイアルを開封する前に、1 時間ほどかけて室温に戻すことをお勧めします。


15. 保存によって溶解性に影響は出ますか?

影響が出ることがあります。例えば、溶解後の冷却や凍結により沈殿物が現れることがあります。実験に使用する前に、完全に溶解しているかどうかを再確認してください。


16. 保存温度が 4 ℃ や -20 ℃ である製品が、常温で配送されることがあるのはなぜですか?

長期間にわたって製品の安定性を保持するために、冷蔵庫や冷凍庫での保存を推奨している製品であっても、通常の条件であれば常温でも安定性が保たれることが確認されているものもあります。常温で配達されることがあるのは、このような製品です。


17. 包装されている製品の量は正確ですか?

データシートに明確な記述がない限り、表示されている容量と包装されている製品の実際の容量とは完全には一致しません。従って、バイアルに直接溶媒を加えて正確な濃度の溶液を調製することはできません。


18. ペプチドはどのくらいの量が包装されていますか?

アブカムのペプチドには、包装が 「純量」 で表記されている製品と、「総重量」 で表記されている製品があります。製品に添付されている評価証明書(Certificate of authenticity)でご確認ください。研究用に使用するペプチドは 95 % 以上の純度が望ましいですが、固体のペプチドは対イオン(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩)や残留水分を含むため、純度は 70 ~ 90 % となっています。製品ロットごとの純度は評価証明書に記載されています。

  • 純量が表記されているペプチド: 包装されているペプチドの量は表記と同量です。

  • 総量が表記されているペプチド: 製品ロットごとの純度が製品に添付されている評価証明書に記載されています。ペプチドの実際の量は表記の総量に純度を掛けて求めることができます。たとえば総量 5mg のペプチドの純度が 85% の場合、ペプチドの純量は 5 mg x 0.85 = 4.25 mg になります。


19. ペプチドはどのように取り扱えばいいですか?

ペプチドが最も安定性が高く保存できる温度は -20°C です。ただし 「霜取不要」 の冷凍庫は温湿度が変化しやすく、製品の安定性に影響を与える可能性があるため、そこには保存しないでください。またペプチドは吸湿性があり、水分を吸収すると安定性が低下します。これを最小限に抑えるため、バイアルを開封する前に少なくとも 1 時間、デシケーター中で室温に戻してから使用することをお勧めします。使用後は速やかにバイアルを密閉してください。


20. ペプチドをどのように溶解し、また保存すればいいですか?

酸性のペプチドは塩基性のバッファーに、塩基性のペプチドは酸性のバッファーに、それぞれ溶解させます。必要に応じてソニケーションを行ってください。また溶液にしたペプチドは小分けにして、-20 ℃ で保存してください。トリプトファン、メチオニン、システイン、アスパラギン、グルタミンを多く含むペプチドは保存期間に限りがあり、長期保存には適していません。こうしたペプチドの酸化反応を防ぐためには、無酸素水や還元剤などの特別なツールを使用します。